ゲームなどの感想日記

ゲームの感想などを書いていきます。

「普通」だった3DS版ドラゴンクエスト11、クリア後世界をクリアしてからの感想(ネタバレあり)

gamenado.hatenablog.com

初回クリア後の感想に続いてクリア後世界をクリアしてからの感想です。

 

やっとクリア後世界をクリアしました。ヨッチ村で思ったより時間がかかってしまった。ヨッチ村については言いたいことがたくさんあるので別ページで書くことにする。ちなみにクエストは歯抜け状態です。

 

ベロニカは復活したけれど

クリア後のストーリーですが、ベロニカ復活しましたね。前回の記事で書いた生き返るという表現は適切じゃないから予想とは違う復活の仕方だったけど。やっぱり思うことは、お墓まで作っておいて復活するのかということ。勇者をロールプレイしているプレイヤーとしてはベロニカがいない世界で葛藤を乗り越えてウルノーガを倒したわけだが、プレイヤーの選択ではなくシナリオの都合でベロニカが復活した。過去の世界に行くことはプレイヤーが選んだことじゃないよね。やたらと重大なことのように演出していたけど、実際問題として過去に行かなければ話が進まないんだから行かざるを得ない。このシナリオ、ウルノーガを倒した後のクリア後世界というよりクリア前のストーリーの延長線上にあるよね。バラモスの後のゾーマのような。一度エンディングを流してThe Endの表記をして、その直後にTo be Continuedで先があることを伝えるってウルノーガを倒した時点で区切る必要があったのか。

相変わらずの難易度

・相変わらず親切すぎるほど教えてくれます。イシの村を復興させるための人集めでは名前や住んでる町まで教えてくれたけど、過去作だったらヒント程度だっただろうに。クリア後の世界であるなら難易度を高めても良かったのでは?戦闘も同様で、過去作は隠しダンジョンに行くとモンスターのレベルも上がって先に進むことすら困難だった。でも今作は、たとえばネルセンの試練ではダンジョン内でフィールドを移動するとHPMPが全回復したり難易度が低いまま。出現するモンスターも強とか邪とか使い回しでクリア後世界としての特別感がなく、ますますクリア後ではなく正規ストーリーの延長線上にあることを疑ってしまう。ウルノーガとも戦えなくなるし。過去作では一度倒した後もデスタムーアラプソーンと何度でも戦えたよね。

他にも言いたいことが色々と

・過去に戻った勇者の行動にも首をかしげる描写があった。その最たるものがデルカダール城の出来事で、王様がウルノーガであることが分かっているのにすやすや寝てるとかどういう神経してるの?
・ネルセンの試練が隠しダンジョン的なものに当たるんだろうけど、やっぱり難易度低すぎ。勇者の試練でシンボルではなかったもののメタルキング・強に会いました。レベルが一気に7くらい上がりました。
・エマとの結婚は意味がない。結婚式のイベントは無く、イシの村でセリフが変わり連れ歩けるようになるだけ。戦闘では応援してくれるけど、他のキャラクターが武器と盾で武装してるのに普段着で並ばれても場違いすぎる。当然のことながら敵は一切攻撃しない。その割に戦闘終了後は一緒になってポーズを決めるし色々とちぐはぐな印象……。サービス的な要素なんだろうけど、違和感しか残らない。ドラクエで結婚と言えばDQ5DQ8を連想するじゃないですか。今回の結婚は全くの期待外れだよ。それにエマ以外の選択肢がないのもいかがなものか。一応クエストで結婚相手を選ぶ的なことはあったけど実際に結婚はできないし。
・結局、最後までベロニカが小さくなった意味が分からないままだった。登場時に本人が説明していたけど、小さくなったことでストーリーに影響があったわけでもない。ただ可愛らしいロリキャラを出したかっただけなのかな?クエストで追加イベントがあったらごめんなさい。
・ニズゼルファを倒した後のエンディングでは、過去作の映像が流れる。たぶんDQ11のストーリーが後のシリーズ作品に繋がっていくということを言いたかったんだと思うけど、もしかしたらDQ11が本当に最終作になるのかもしれない。もしそうなのであれば、BGMの流用なども納得できます。でも開発者が明言したわけでもないし、ドラゴンクエストというIPを終わらせるとも思えない。仮に年齢的な理由ですぎやまこういちさんが降板しても、新しい作曲家を起用して続けることはできるしね。不思議のダンジョンシリーズの松尾早人さんはすごく良かった。

 

細かい不満はあれど、ストーリー全般については文句があるというほどではない。ニズゼルファ後にDQ1をプレイできるというのはすごくいいと思うし。でも、ウルノーガ後についてはクリア後の世界を期待していたので残念だった。ニズゼルファまでを正規ストーリーにして、隠しダンジョンとシナリオを別に用意してくれれば……。


次のエントリーにヨッチ村についての感想を書いて終わります。

「普通」だった3DS版ドラゴンクエスト11、初回クリア後の感想を綴る(ネタバレあり)

「普通」だった3DS版ドラゴンクエスト11、初回クリア後の感想を綴る(ネタバレなし)-その1

gamenado.hatenablog.com

「普通」だった3DS版ドラゴンクエスト11、初回クリア後の感想を綴る(ネタバレなし)-その2

gamenado.hatenablog.com

 

二つのネタバレなし記事に続いて、ネタバレありの感想です。

過去作からの使い回し

・ナンバリングタイトルなのに、過去作からの使い回しが多かった。そもそも、ストーリーの根幹である世界樹(のようなもの)に危機が起こって魔物に支配されるという流れはDQヒーローズと全く同じ。怪鳥を倒しに巣まで行くのも8でやったし、マルティナが魔物に支配されて敵になるなんてゼシカそのままじゃないですか。しかも戦闘後に新しい技が使えるようになることまで全く同じ。事前情報によると不思議な鍛冶も10で新規採用されたシステムだそうで。

・ヨッチ村の時渡りの迷宮も使い回しの代名詞と言える存在だけど、ストーリーに全く影響がないのでなんでわざわざ使い回したのかが分からない。すれ違い通信やおまけ要素のアイデアが思いつかなかったんじゃないかと疑ってしまう。

・そしてBGM。事あるごとに過去作のBGMが流れて、クリアまでプレイしてるのに11オリジナルの曲がほとんど印象に残っていません。さらに、勇者がのちにロトの剣となるであろう勇者のつるぎを作るときには3のBGMが流れます。ロトシリーズにつながるということは分かるけど、アレンジされてるとは言え11の勇者が重大な事を成すときのBGMも流用なのはいかがなものか。加えて、ロトシリーズと関係があることが明言されていない天空シリーズの曲も使われてるのはどうなの。今作がドラゴンクエストというIPの最終作なら分からないでもないけど、そうじゃないよね?

ベロニカの死

・最も残念だったのがベロニカの死。メインキャラクターが死によって離脱するということの是非です。ドラクエの伝統を守ったDQ11でありながら、冒険をともにした仲間が死ぬという伝統破りを披露してしまった。ドラクエは基本的にハッピーエンドで終わるのが伝統で、私もその終わり方は好きだった(4の勇者がエンディング後にどのような生活を送るのかといったことなどは別にして)。しかし、苦楽をともにした仲間が死んでしまっては真のハッピーエンドにはならないと思う。ベロニカの能力を取り込んだセーニャは確かに強力なメンバーになって、性格の変化だけではなく戦闘においては過去作における賢者のような頼もしさがあった。でも、それとこれとは話が別で、多少戦力として劣ろうとベロニカとセーニャの二人を残して欲しかった。命を代償にして仲間を守ることはベロニカ自身が決めたことではあるが、言ってしまえばシナリオの都合だよね。これまでのドラクエで見せてくれたような、明確なハッピーエンドを迎えるシナリオにするべきではなかったか。

・もしかしたら、クリア後の世界でベロニカが生き返るかもしれない。ありそうだよね。でもそれはPS版4でピサロが仲間になるのと同じで、メインストーリーの外での出来事に過ぎない。ロトゼタシアの正史においてベロニカが死んだという事実は変わらないし、そもそも生き返らせるなら殺すなよ、と言いたくなる。まだ生き返ることを確認したわけではないけども。

その他

・ウルノーガが復活して世界が闇に覆われたんですよね?最後の砦に向かう民衆とそれを導くグレイグの姿は悲壮ささえ感じさせるものがありました。で、その後に世界中の町を巡ってみると空と人が暗くなっただけで一部の町を除いて特に大きな変化がない。広い敷地を持つメダル女学園は完全に無傷のまま女学生たちは以前と変わらない学園生活を送っていて、ソルティコではカジノも平常営業。人一人残さないような意気込みで空から襲来したモンスターたちは何をしてたんだろう。

----------------------------------------------------------

不満なことばっかり書いたけど、決してつまらなかったわけではないんですよ。プレイヤーが勇者になってモンスターと戦いながら町から町へと旅をして、世界の人々から応援されて魔王討伐を目指すというドラクエらしさはある程度楽しめました。Amazonでも星4つで高い評価になってるし、3DS版とPS4版を合わせて200万本以上売れているようです。でも、このゲームにドラゴンクエストというタイトルが付いていなかったらもっと低い評価になっていただろうしそこまで売れなかっただろうな、とは思う。

隠しダンジョンか新たな世界をクリアしたらまた感想を書きます。

 

2017/08/25-少し追記しました。

「普通」だった3DS版ドラゴンクエスト11、初回クリア後の感想を綴る(ネタバレなし)-その2

その1からの続きです。

gamenado.hatenablog.com 

戦闘

・追いかけてくる敵がアホ
3Dモードのシンボルエンカウントではフィールド上にいるモンスターがパーティを発見すると向かってくる。しかしその動きが直線的で、パーティを旋回気味に移動させれば簡単に躱せる。追いかけてくる距離も短く、すぐにパーティを見失って追いかけることを止めるため先述の敵が突然現れる現象を除いてフィールド上での戦闘は避けようと思えばほぼ避けることができた。とはいえ、特定の敵を倒した後に使えるようになる乗り物に乗って移動する場面があるため完全に雑魚戦を回避することは出来ない仕様。

・AIもアホ
戦闘時のAIがアホです。敵のグループが分かれているときにメンバーがそれぞれ別のグループを攻撃するので被ダメージが増える。
さらに、マルティナとグレイグを攻撃要員にしたかったので「ガンガンいこうぜ」に設定していたが、雑魚戦でもボス戦でもマルティナには一閃突き、グレイグにはまじん斬りをMPが無くなるまで使われてました。ともに失敗しやすいがうまく当たれば会心のいちげきになるという技で、当然失敗することも多いのでダメージ効率が悪い。作戦を「バッチリがんばれ」にすることで回避できたが、グレイグは回復呪文も使えるので攻撃してほしいときに回復呪文を唱えてしまう…。「めいれいさせろ」にしろって?面倒なんです。
あと、ラスボスがゴールドアストロンをかけた直後にそのメンバーを攻撃をするという……。

難易度が低い

今作は全体的に難易度が低かった。

・レベルアップで全回復、ダンジョン内に回復&セーブポイントとして機能するキャンプがある、ボス戦前には丁寧にMP回復アイテムが置いてあるというおかげで雑魚戦の多くを回避しているのにレベル上げなしでクリアできてしまった。ラストダンジョンで魔王の手下的なポジションのボスと戦ったあとに全回復して、さらにラスボスの第一形態を倒した後にも全回復するのは緩すぎでしょ。ムドー戦ほどの難易度が良いとは言わずとも、全回復はいらないんじゃないかなー。

・ボス戦では何度か全滅したこともあったけど、不思議な鍛冶で装備が揃うからお金が半減してもたいしたダメージにならない。しかも、ラストダンジョンには50000ゴールド入りの宝箱が置かれているという親切さ。宝箱に入っている金額としては過去作を含めて最高なんじゃないだろうか。ちなみに町の防具屋はぐれメタル鎧が売られてます。48000ゴールド。

・ストーリーについても自分で考えて先に進むことがほとんどなかった。話を聞いた相手が次に取るべき行動を教えてくれるし、次にどこに行けば良いかはマップにマーキングされるからあちこち回って探すということもない。示唆される程度の内容であっても、仲間が会話に割り込んできて答えを言っちゃう。その最たる場面が魔王を倒すために必要なものを作るシーンで、過去に起こったことの映像をヒントにその場所に行くんですが、映像では背景などから場所が示唆されている程度なのに仲間が正解を言ってしまいます。自分で正解を探して各地を巡るのが楽しいのに。

その他

・どうでもいいことなんですけど、メダル女学園の門をくぐってから校長の部屋に行くまでの距離が遠いよ。出張所に行けって?行ったけど1ページ目までしかスタンプ押せないってさ。

・フィールド上での仲間との会話についても、ストーリー的に次に何をするかを言われることが非常に多く、急かされているような印象を受けた。雑談も無いわけじゃなかったけど、少なかった。仲間との他愛のない会話も旅の魅力だと思うんだけどなあ。
・戦闘の回数が少なかったせいかメタル系に一度も遭遇しなかった。まあこれは戦闘を避けてきたことの弊害なんだけど、メタル系のシンボルがいても良かったんじゃないですかね(見逃していただけだったらすみません)。

・メンバーのクリアレベルは平均42程度だったけど、誰もベホマザオリクを覚えなかった。この二つの定番呪文無しでラスボスに挑んだのは過去作通じて初めてだった……。何となく寂しい。あと最後の鍵で開くであろう扉はあったけど鍵自体はまだ手に入れてない。


……というのがネタバレなしの不満点です。明日以降にネタバレありの内容を書きます。

「普通」だった3DS版ドラゴンクエスト11、初回クリア後の感想を綴る(ネタバレなし)-その1

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」の3DS版をクリアした。発売週の日曜日から始めたので、およそ二週間でクリアしたことになる。まだラスボスを倒しただけだからこれからクエストやヨッチ村、多分あるであろう隠しダンジョンか新たな世界を探しに行く。

 探しに行くんだけど、ストーリーをクリアした時点での感想は思ったよりも楽しめなかったというものだった。「普通」というのは、決してつまらなかったわけじゃないんだけど過去作ほどは楽しめなかったという意味。クリアしたときに不快感が残ってしまったんです。

 今作は私にとって8以来のナンバリングタイトルだった。勇者の髪型が20年前の渋谷にいそうな若者みたいだとかドット絵カミュが6の主人公に似過ぎとかエマの存在感薄すぎとかぱふぱふはもう限界だろなどなど思うところはあるけど、不快感が残ってしまったもっと明確な原因があったので書いていくことにする。

まずはネタバレなしの内容から。先述の通り3DS版で、3Dモードでプレイしてます。 

アイテム探しが面倒

プレイを始めて最初に思ったのがアイテム探しが面倒ということ。ドラクエの伝統である壺を割ったりタンスを開けるという作業が億劫なの。新しい町に着くたび全ての家に入って全ての壺を割って回る、ということがアイテムを探す楽しみを感じるより面倒な作業だと感じてしまった。私が年を取ったということもあるかもしれないが、現代のゲームとしてプレイヤーに作業をやらせるのは時代遅れ。アイテムがあるオブジェクトには印を付けるとか、面倒な作業の手間を少しでも簡略化させることは出来たはず。今作はレシピブックを本棚から入手することを踏まえて、読める本がある本棚の上には本が積み重ねられていた。なぜこの心遣いを壺やタンスには取り入れなかったのかが疑問だ。ドラクエの伝統だからでしょ、という意見も分かるけど、全ての町で総当たりでアイテムを探すという行為を楽しめるプレイヤーっているのかな?せめて「とうぞくのはな」のようなスキルが欲しかった。面倒なら探さないという選択肢もあると言えばあるけど、小さなメダルが見つかったり建物の中に宝箱があったりということもあるのでアイテム探しを完全にやらないのは難しいです。

システムの不備

カットシーンと操作シーンが繰り返される
ムービー(カットシーン)を見たあとに数秒間だけ操作して移動してまたカットシーンが始まるという場面が何度も何度もありました。またかよ、と思うくらい何度もあった。ゲーム中のムービーは別に嫌いじゃないんですよ。ラストオブアスとか好きだし。でも今作は操作シーンとカットシーンが頻繁に入れ替わりすぎててテンポが悪かったという印象が強烈に残った。

・複数のウィンドウを一括で閉じるコマンドがない
フィールド上で呪文を唱えるときにはまずコマンドリストを開いてさらに呪文を選んで唱えるキャラを指定して、最後に唱える呪文を決める。このときまでにウィンドウは三つ開くんだけど、閉じるときはBボタンを三回押して一つずつ閉じなきゃいけない。全てのウィンドウを閉じるコマンドを用意してくれても良かったのでは?

・敵が突然現れる
3Dモードはシンボルエンカウント制。パーティから遠い位置にいるモンスターは表示されず、パーティが近づくと表示される。通常サイズのモンスターは問題なかったんだけど、サイズが大きいモンスターは表示が遅れるのかパーティが走っていると突然目の前に現れることがある。それでもかろうじて避けることは出来るんだけど避けきれずに意に反して接触してしまうことが何回も。特に馬に乗っているときは移動速度が速くなるのでモンスターがパッと現れて驚いたね。

長くなってきたのでその2に続きます。